大山(SOTA JA/KN-006)広沢寺発着-下りネクタイ尾根

2020年2月5日 日程:日帰り 人数:単独 形態:ピストン 交通手段:自家用車  

平日休みに大山登山!

SOTAリストでKN-006になっている大山はアプローチも良いし親しみがある場所なので早いうちに行って運用しておきたいと思っていたが、いつも混雑している山頂のベンチで無線運用をするのが憚れ、ひと気のない北尾根の入り口辺りで運用するしかないかな?と思っていたところ思いがけず平日休暇(休日出勤の振り替え)が取れたので、空いている大山に行くチャンス到来とばかりに出掛けた。

アプローチは広沢寺から

伊勢原・秦野・本厚木からバスで行くなど大山へのアプローチは幾通りもあるが、平日の朝通勤者に混じって登山に行くのはちょっと気が引けたし、何より新型コロナウィルスの流行が取り沙汰されているこのご時世人混みを避け駐車スペースに不自由しない広沢寺まで車で行くことにして夜明け過ぎの到着を目指して出発。

車が1台も停まっていない広沢寺の駐車場を通り過ぎて登って行った先にある石切場跡手前の駐車スペースに車を停める。林道ゲート前まで行くとそこにも1台車が停まっていたが思っていたよりも広くあと3~4台は停められそうなので今度はここまで来ようかな?と思う。

石切場跡に車を停めて出発

石切場跡に車を停めて出発

時々ポリタンを持って汲みに来ている人を見かけるゲート手前の水場からは今日も豊富に水が湧き出ていた。

名水?ここに水を汲みに来る人は多い

名水?水を汲みに来る人が多いゲート前の水場

ゲートの横をすり抜け急坂を登り始めてすぐのヘアピンカーブを過ぎた辺りにある踏み跡から尾根に上がると弁天御髪ルートに至るが今日は不動尻に向かって林道をそのまま進む。

ヘアピンカーブを過ぎて傾斜が緩んだ林道はやがて平らになり、山神トンネルから不動尻に向けて下り坂になる。

この林道には広沢寺駐車場、山神トンネルの手前、不動尻と短い区間に3箇所のトイレがあり中でも広沢寺はきれいな水洗でその他の2か所も仮設とはいえペーパーも備わっていて清潔に保たれているのがありがたい。

玄倉の青崩隧道と違い中がまっすぐで入口から出口の明かりが見え、長いながらも懐中電灯がいらない山神トンネルを足元を注意しながら通り抜けた先の下り坂には山から湧き出す水が道路一杯に広がっている。

以前来た時にはこの辺り一面が全面凍結していて、気を付けて歩いていたにも関わらず盛大に尻もちをついた拍子に左手首を傷めたことを思い出し、濡れた路面の苔で滑らないよう用心深く通り過ぎた。

不動尻を通り過ぎたところで林道が終わり、駐車スペースから歩き始めて1時間半ほどで唐沢峠と三峰に向かう分岐に着くが分岐を知らせる道標が見当たらず辺りを見回すと、昨秋の台風で倒れた倒木に囲まれて陰になっていた。

三峰分岐道標

三峰分岐道標は倒木の陰にあった

東屋のない唐沢峠から大山へ

沢沿いに伸びる三峰方面への登山道を右手に分けて斜面を登ること40分強で唐沢峠に着くとしばらく来ないうちに東屋がなくなっていたが、東屋があったあたりにシートがかけられた資材のようなものが置かれていたので、昨秋の台風で被害を受けて修復を待っているのかもしれない。

東屋がなくなった唐沢峠

東屋が消えた唐沢峠

普段ヤマビルがいない時期は峠から石尊沢に降りてネクタイ尾根を登る所だが、今日はできるだけ早く大山に着きたいのでそのまま一般登山道を歩いていくと、標高1,000m近くから残雪が現れ大山の肩手前あたりは登山道がすっかり白くなっている。

不動尻分岐を過ぎ視界が開けて相模湾の方を見渡すと、それほど暖かくは感じなかったが春霞がかかったような感じで首都圏のビル群も江ノ島もあまりよく見えなかった。春霞の遠景

到着した大山の頂上は思っていた通り休日とは打って変わってひと気が少なかった。

 

空きを見つけてSOTA開始

登りながら144MHZ と430MHZをチェックしているとどちらも思っていた以上に活発に交信が飛び交っていたが、頂上に着いて電波状況が良くなるとどのチャンネルもほとんど塞がっていてなかなか空きが見つからない。

その多くは車移動で働いている人たちの仕事の合間の空き時間を埋める会話のようで、平日は交信相手が少なく過疎しているかも知れないというのは全くの思い込みのようだった。

そうこうしているうちにだんだんと増えてきた登山者を避け、ベンチのある広場から北尾根の近くに移動するといつの間にか強まった風がまともに当たって寒い上に、北尾根近くにある山頂アンテナの影響なのかはわからないがラジオかテレビの音声が混信してきたので再びイタツミ尾根方向に戻り、辺りに人がいない奥之院横のベンチに荷を下ろして落ち着き、やっと見つけた空きチャンネルでSOTAを始めた。

SOTAポイントを達成するも早々に撤収

運用開始するとすぐに埼玉の局から応答があり、12のレポートをいただいたが信号強弱の波があるという指摘を受けハンディ機を垂直に立てベンチから立ち上がったら59で届くようになったとのこと。

最初の交信を終えるとすぐに別の局からのコールが届いたがノイズが混じってなかなか聞き取れず、やっとコールサインとQTHが確認できたところで互いに再会を期待しながら交信終了。

3局目は以前先方が山岳運用している際のCQを聞いたことがある方で山岳移動運用について詳しく、出力調整などのアドバイスをいただけた。

1座4局の交信でSOTAポイントとなるが、4局目は大山から近い湘南地区の局と互いに59で交信できたが、再び他局混信してきたので今日はここで終了することにした。

ロケーションが悪いと電波が飛ばないし良すぎると入る電波も多くて空きを見つけるのに苦労したり、チェックしたときに空いていても同じチャンネルを使っているモービル局がやって来ることは予測できなかったり、難しいものだと思った。

北尾根からネクタイ尾根経由で下山

当初は来たルートを戻るつもりだったが思いがけず下山が早くなり、このまま戻ったらもったいない気がして北尾根に出てネクタイ尾根を下って唐沢峠に登り返すことにした。

北尾根から望む富士山

北尾根から望む富士山、手前にある三ノ塔の頂上小屋が見える

山頂アンテナの間を抜け、フェンスに備え付けられている脚立を越え一面雪景色の北尾根を下り作業用モノレールの軌道に沿って東の尾根に乗り換えると木の枝にネクタイがぶら下がっていた。

ネクタイ尾根の目印?

ネクタイ尾根に下がっていた地味なネクタイ

北尾根から石尊沢に下る尾根の入り口を示すためにネクタイを木に結びつけたことからこの尾根がネクタイ尾根と呼ばれることになったそうで、それを面白がった人々の仕業か一時期は尾根入口だけでなくあちこちにネクタイが結び付けられていたが、ある時それらのネクタイが撤去されて以来ここはノーネクタイ尾根だったのだが、久しぶりにここでネクタイを見た。

木にぶら下がっているこのネクタイはまるで保護色のように地味で尾根入口から下った途中にあり、尾根を知っていなければこのネクタイを見つけられないだろうと思った。

モノレール軌道

いまでは北尾根を横切る作業用モノレール軌道がネクタイ尾根の目印!

これまでにネクタイ尾根を登ったことは何度もあるが、下ったのは初めてだった。

いつも唐沢峠から石尊沢に下るときにルート取りに迷いながら下っていたので唐沢峠への登り返しがスムーズにできるか気がかりでもあったけれど沢を横切り堰堤から見上げると顕著な踏み跡があり労せずして峠に着いたが、ネクタイ尾根から逸れ石尊沢に下る間の鹿柵迷路が核心だった。

唐沢峠から先は整備された登山道を下るだけ、峠を出て1時間強14時半過ぎに駐車スペースに到着。

行程中なんだか慌ただしくて菓子パンをつまんだだけだったので、コンロを取り出してインスタントラーメンを煮て遅目の昼食をゆっくりと摂った。

 

コース情報

石切場跡6:59~7:50不動尻~8:38不動尻三峰分岐8:42唐沢峠~9:29不動尻分岐~9:47大山12:23~12:57ネクタイ尾根入口~13:28唐沢峠~14:00不動尻~14:39石切場跡

MAP

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