本革?ゴアテックス?登山靴の選択が悩ましい

登山靴といえば革って昔のこと?

20代半ばから中断していた山登りを再開するために最初に買った装備は登山靴、暖かい時期の低山ならレインウエアは百均のビニールでもザックはその辺にあるデイパックでもどうにかなるけれど靴だけは防水の効いたしっかりしたものでないと山を歩くのに不安だからだ。

ところが登山用品店に行って昔履いていたような革の登山靴を探したが、どこに行っても店頭にあるのは合皮と布で作られたものしか見当たらず、登山用品店を何軒か歩きまわり試着をした結果モンベルのツオロミブーツを買うことにした。

せっかく慣れた登山靴にトラブル発生

山道だけでなく林道歩きも苦にならない軽くて足にフィットするツオロミブーツは、雪道でも丹沢の気温なら問題なく履け私には充分な登山靴だった。

ところが履き始めて2年ちょっと経った日。下山後の手入れをする際に片手を靴の中に入れて水を掛けていると、靴の中の手に水がかかるような感じがして手を出すと濡れている。まさかと思い、水を貯めた容器に靴を沈めると靴の中に染み込むのではなく隙間から水が流れ込んでいるようで靴の中にあっという間に水が貯まりだした。

そう、ツオロミブーツが水漏れを起こしていた。

想定外! ゴア社の保証対応、、、

少し染みる程度ならともかく、水がジャージャー入ってくるようだと雨の中どころかちょっとした水たまりも歩けずとても山に履いて行けない、かといってまだ買って2年少ししか経っていず買い換えるのももったいないので修理をしようと購入したモンベルに持ち込み、店員さんに用件を話すと意外な答えが返ってきた。

  1. ゴアテックスの靴は靴下状になったゴアテックスのシートが靴の中にインサートされているので、靴底と本体の継ぎ目から水が漏れるということはなく、隙間を接着剤などで塞いで水漏れを止めることは不可能。
  2. 仮に無理に樹脂を流し込んで水を塞いでも防水透湿性が無くなりゴアテックスの意味が無くなってしまうので、そういった修理はできない。
  3. 修理は出来ないが、通常ゴアテックスの寿命は5年程度といわれているので2年ちょっとで水漏れしたとなると、靴をゴア社に見せてゴアテックスの不良による水漏れであると認定されれば新しい靴と交換することができるかも知れない。

1と2を聞いて、そうか修理できないのかと半分諦めかけて買い直そうかと思っていたが3を聞いて???となった、ゴア社が認めれば2年以上履いていた靴を新品と替えてくれる余地があるというのだ、ただそのためには現物をゴア本社に送って鑑定するので結果が出るまでに2ヶ月近くかかるというが、、、もちろん判定をお願いし靴を預けた。

とりあえず代わりの靴を調達

判定結果が出るまで2ヶ月前後かかるといわれてもその間山に行けないのは困るので代わりの靴を手当しようと思ったが、気に入ったモデルとはいえ同じものを買うのは業腹だし、第一判定の結果新しい靴を手配してもらえたら同じ靴が2足になってしまうので別の登山用品店に行き購入したのがスポルティバのトランゴトレックマイクロEVO・GTX、ツオロミブーツ以上に軽く足にフィット感があり、岩稜歩きに強いものをといってチョイスしてもらっただけあってその後に行った北穂南陵の岩稜歩きなどでもしっかりしたグリップ力を発揮してくれた。

その後クライミングシューズもスポルティバのものを購入したが、トレッキングシューズとクライミングシューズとカテゴリーは違ってもスポルティバのシューズは靴紐の締まる感覚が似ていて、それが私の好みに合っているようだ。

ゴア社の判定は

ツオロミブーツをモンベルに預けてから2ヶ月になろうとした頃対応してくれたスタッフから連絡があり、ゴアテックスに問題があったというゴア社の判定が出たので新しい靴と交換できることになったとのこと。

仕事帰り早速モンベルに立ち寄り交換手続きに入り、同じものとの交換になるけれどモデルチェンジがありツオロミブーツに私が持っていたベージュ色の設定がなくなってしまったので他の色から選んでいただくことになるといわれて了承したが、モデルチェンジに伴い金額も変わったので差額が発生するといわれて???となる。

今回の不具合ですでに同等(以上)のシューズを買ってしまっているから、差額が生じるなら差額が出ないもっと安いものと交換してもらえないかとスタッフに尋ねたら、ちょっとお待ちをと一旦事務所に入ってからすぐ戻り、差額は要りませんとのこと。(別にゴリ押ししたりゴネたわけじゃないよね?)

結局ゴアテックスってどんなもんなんだろう?

そんなこんなで、登山靴の水漏れ原因がゴアテックスにあると認められて2年以上使った登山靴が新品になって戻ってくることになった。(モデルチェンジで色が変わって、ソールがビブラムじゃなくなったけど)

何はともあれゴア社のアフターフォローは流石だと思った次第。

靴に限らず、(というか靴にゴアテックスが使われているのを知ったのは登山を再開した2011年頃で私が最初にゴアテックスというものを知ったのはそれよりはるか昔の学生時代、フェニックスのジャケットだったが)今ではレインウエア・スパッツ・手袋・シュラフカバーなど身につけるものあらゆるとことに使われているゴアテックス。ここまで普及した背景には、その防水透湿性能の高さだけでなくゴア社のアフターフォロの高さもあるのだろう。

水漏れ再び

期せずして2足のトレッキングシューズを手に入れ、それぞれの守備範囲が多少異なっているのでスポルティバとモンベルを7:3くらいの頻度で使い分けてそろそろ3年になる先日、ツオロミブーツで沢を歩いていると左足の先から水が入ってきた。織戸沢渡渉

今回もゴア社に送ってゴアテックスに問題があると判定されたら交換してくれるのかも知れないが、すでに1回の購入で通算5年以上使えたのだからゴアテックスの寿命期間使用できたので良しとする考え方もあるし、モンベルに持ち込む気にはなれない。

今回はスポルティバがあるので、急いでなんとかしなければいけないわけではないが、こちらもゴアテックスなのでいつ破れて水漏れがしやしないか不安といえば不安だ。

冒頭に書いたように私には、登山靴といえば革という意識が未だに強い。

学生時代お世話になった山の先輩は、手入れをしながら10年以上使い込み磨き込まれた登山靴を履いていた。革の登山靴は手入れが大変だが手入れ次第で長く使えるし、いくら大切にしても5年程度で素材の寿命が尽きてしまうということもない。

やっぱり登山靴は革かな?

昔ながらの革の登山靴、最近主流のゴアテックスを使用した登山靴、履き心地メインテナンス性それぞれメリット・デメリットがあるのは確かだが、2度の水漏れを経験して私には革の方が向いているかな?と思った。 

近々暇を見て巣鴨にあるゴローに行ってみようと思う。

 

本革?ゴアテックス?登山靴の選択が悩ましい” に対して2件のコメントがあります。

  1. かんちゃん より:

    ソールを外してみるとわかりますが、ゴアテックスが底全体をカバーしているものと、カバーしていないものとがあるようです。底の部分が空いているものは当然ながらそこから水が染みてきます。

    あと、外装が布のものは基本的に水が沁みてしまうようです。革は手入れさえよければ、水は染みない。

    安物の登山靴は、布の外装、ゴアテックスと書いてあっても靴全体をカバーしていないということのようです。

    1. chakaran より:

      かんちゃんさん
      コメントありがとうございます。
      私はゴアテックスが使われているのはアッパー部分だけで、ソールとの継ぎ目はシール材かなにかで埋められているとばかり思っていましたが、それなりの品質のシューズは袋状になっているものなのですね。
      その後スポルティバの方は、ソールを張り替えながら水漏れすることもなく今に至るまで快適に使用できています。

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