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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の入院検査を受けて来た

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome= SAS)とは

10秒以上の呼吸停止を無呼吸とし睡眠時(7時間)に30回以上または1時間に5回以上無呼吸状態になる場合睡眠時無呼吸とし、これにより心臓発作、脳梗塞、糖尿病、心不全、不整脈、肥満、交通事故などのリスクが増加し、重症のSASを放っておくと10年以内に40%の人が心疾患や脳梗塞で死亡するというデータが発表されている。

発症については男女で差はなくすべての年齢で起こり得るが、もっとも一般的なのは55-60歳である。(←まさに私はどまんなか

SASの入院検査を受けることになった

クリニックで受けた簡易検査では保険適用にならない?

SASの疑いがあるのじゃないかと思い職場近くのクリニックの戸を叩き、一晩簡易検査機を借りて自宅で睡眠中に検査をしたところ①1時間あたり平均34.9回の無呼吸状態があったこと。②右向きと上向きで寝ているときに無呼吸状態が発生すること。③左向きとうつ伏せで寝ているときには無呼吸状態にならないこと。が確認された。

1時間あたり5回以上の無呼吸状態発生でSASと認められるという定義からも、私の34.9回という無呼吸状態に陥る回数はSASにあたり、しかも重度に属するが保険治療という観点では簡易検査機を使用した検査の場合1時間あたり50回以上の無呼吸状態が見られないと保険治療の対象にはならないとのこと。ただし入院して検査を受けた場合は20回以上で保険治療が認められるというダブルスタンダードが現在の厚労省の考え方だそうで、保険治療を受けるために入院検査を受けることにしてクリニックで発行された紹介状を持ち、予約した日に入院検査を受ける病院に行った。

入院検査

入院検査と言っても寝ている状態をモニターする検査なので、病院に出向くのは診療時間が終わった夜間になり、検査の案内には20:00から検査をするので15分くらい前に来院してほしい旨書かれていた。その他に必要な持ち物として・診療情報提供書(正式には紹介状のことをこういうらしい)・保険証・日用品(洗面・入浴用具・スリッパ・パジャマ)を持って来るようにとあった。

病院についたら寝るだけなので来院前に夕食を済ませておくようにとも書かれていたが、意外だったのは過度の飲酒はお控えくださいという一言だった。そうか、適量だったら飲んでもいいのか、と思ったが入院検査を決めるときにクリニックの担当医と話したことを思い出し、酒は飲まずに受けることにした。

病院での受付は通常の入院手続きと同様、誓約書やら既往症の申告やらいろいろな書類に記入したが、アメニティやパジャマのリースを希望するかとも聞かれた。注意書き通り洗面具やパジャマを持って来たから良かったが、そうでなければ余計な散財をするところだった。

検査入院に必要な個室の使用なので差額ベッド代はかからないらしい

手続きが済み一晩を過ごす個室の病室に案内される。睡眠状態の検査には個室が必要なことから差額ベッド代はかからないそうだが、狭いながらも冷蔵庫やテレビ(カード式ではなかった)にバス・トイレが備わっていて快適に過ごせそうだ。(身体に検査機器を取り付けていなければ)

事務担当と入れ替わりにやって来た担当の看護師さんから説明を受け、検査技師が来るまで時間があったので病院の隣のコンビニに行ってペットボトルのウーロン茶を買って来た。(これ、大正解!)

検査開始

コンビニから戻り、しばらくすると検査技師がやって来る。今度は男性2名だが先ほどの看護師さん同様若くて丁寧でとても感じが良い。

入院検査で記録される項目は、脳波・顎の筋電図・口鼻の気流・腹の動き・足の動き・眼球運動・いびき音・胸の動き・心電図・血中酸素飽和度など多岐にわたるので頭の天辺からふくらはぎまであらゆるところに電極をつけ、鼻先にはチューブを入れる。各電極からのケーブルはハーネスで胸の前に装着した本体に繋がれている。

検査機器装着イメージ

本体からは部屋の片隅に置かれたパソコンへは無線でデータが送られるようになっているが、少し前までは本体とパソコンがケーブルで結ばれていて夜間トイレに行く際にも紐付きだったそうだ。(無線化されて良かった)

検査データを受信するパソコン

検査機器の取り付けを終えると、頭に沢山つけた脳波測定用の電極が外れないようにネットを被せ耳と鼻と口が出るようにハサミで切ってくれた。

最後にベッドに横になり、検査技師の人に言われるままに手足や目を動かしたりしてセンサーがちゃんと反応するかテストをして、21:00時頃に装着を完了した。

検査の夜

平日の朝ランニングをする習慣がある私は普段から早寝で、22:00には就寝するがそれでもまだ1時間以上あった。病院に来る途中で買って来た本を読もうとしたが頭の端子が気になって楽な姿勢が取れないので諦めた。検査機器を取り付けていても寝る直前までテレビを見たりスマホでネットを閲覧していたりするのは構わないと言われていたので、テレビをつけているうちに22時近くになり眠くなったので就寝した。

胸の上の測定器本体が気にって寝返りが打てないせいか、背中が痛くなり夜中に寝覚め時計を見るとまだ1時前で、部屋の外の遠くから咳き込む声が聞こえる。深夜の病院は怪談の舞台になりそうだが、実際には咳き込む声やいびき、ナースコールに呼ばれた看護師さんが病室へとパタパタ急ぐ足音などで結構賑やかだ。

計測器を止めているハーネスのマジックテープを締め直して寝やすい姿勢になると今度は指先につけたセンサーが気になる。夕食に食べたチャーハンの塩気が強かったのか喉が乾くので、ベッドサイドの冷蔵庫から出したウーロン茶を飲んで寝直した。

検査を終えて

窓のブラインドを開けたまま寝ていたが部屋が明るくなっても看護師さんが検温にやって来るまで目が覚めなかった。

検査技師の仕事は昨夜の機器装着で終わったらしく、検査終了後は私と看護師さんで適当にケーブルを引っ張って身体から端子を外した。端子を止めていたテープを外すと喉の皮膚が薄いところがヒリヒリして、脳波を取るために電極をつける際に頭に塗られた伝導を促すジェルがベタベタして気持ち悪い。

電極を外しデータを受信したパソコンを回収すると検査は終わり、着替えてシャワーを浴びて帰る準備ができたらナースコールで呼ぶようにと言って看護師さんが去って行った。

入院検査の説明書には、検査は早朝に終わるのでそのまま出勤でき仕事を休まずに受けられると書いてあったが、シャワーを浴びても頭のベタベタが気になってもう一度自宅で風呂に入りたいし、あまり良く寝られず頭がボーッとしているので検査翌日を休みにしておいて良かったと思った。

検査結果は職場近くのクリニックで来週出ることになっているが、どんな結果が出るのだろう?

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