11月1日 天気:おおむね晴天 人数:2人 交通手段:自家用車
8年ぶり、釜立沢林道から蛭ヶ岳
久しぶりに蛭ヶ岳あたりに行きたくなったが、紅葉シーズンを迎え混み始めた大倉尾根に足を向けるのは気が進まず、かといって昨秋の台風以来塩水橋や神之川からのアプローチもしにくくなっているので、8年前に弟と一緒に行った釜立沢林道から蛭ヶ岳に行くことにした。
最近登山をするようになってこの頃大倉尾根に通っている会社の後輩に声をかけたら蛭ヶ岳に登りたいというので、珍しく職場の仲間と2人で行ってきた。
前回来た時の釜立沢林道の印象は暗くて細い対向車が来たら進退窮まりそうな一本道をひたすら進み、2度とここを通りたくないという印象が強かったが、その後8年間いろいろな登山口に車で行ったせいかそれほどひどい感じもなく駐車スペースに到着。
開いている林道ゲートの手前に車を停めて準備しているグループがいたが、ちょっと欲が出て更に先に進んでみると運よく1台分のスペースが見つかり、そこに車を停めて出発。
交通の便が悪く地味な登山口だが、蛭ヶ岳に登る最短ルートだけあって7時過ぎに着いた時には駐車スペースがほぼ埋まっていた。
以前来た時にはあちこちはがれたコンクリートだった林道が、ローラースケートでもできそうな打ちたてのアスファルトになっているのは、昨年の台風被害の復旧工事が行われたばかりだからなのだろう。
車を停めたところから10分ほど歩くと八丁坂ノ頭に向かうルートが林道から分かれ、このまま林道を進むと黍殻山避難小屋経由の登山道入り口に向かう。
とりあえず蛭ヶ岳まで最短距離で行こうと右に逸れ1時間半ほど樹林帯を登ると稜線に出て八丁坂ノ頭分岐で避難小屋を経由して登る道と合流した。
稜線に上がり明るく開けた笹原の間を抜ける登山道はアップダウンも緩やかで、穏やかな秋の山歩きを楽しむのにうってつけのコースだ。
アプローチが悪い割に、稜線に上がると意外と多く人の姿を見かけたが、同行者に言わせると大倉尾根で見かける人たちより装備がしっかりして山慣れして見えるらしい。
少し霞んでいたが富士山が全景を見せる姫次ではベンチで何組かのハイカーが休憩しているなか、若い男女4名のトレラングループは袖平山まで往復する競争に興じていた。
姫次を発つと一気に急降下してから再び緩やかな高低を繰り返し原小屋平、地蔵平と林間の雰囲気を楽しんだ後小ピークの階段をひと登り、ふた登りしてガレ場を右手にやり過ごしやがて到着した山頂のベンチではあちこちで早めの昼食を摂っていた。
思っていた通り山頂は風が強くて寒いので、周りの景色を楽しんで写真を撮り、少しだけ休んで蛭ヶ岳を後にした。
日当たりが良い原小屋平で昼食にしようかと考えていたが同行者の希望で姫次まで戻り、富士山を正面に見ながらの昼食タイム、幸い風が止んでいたので暖かい日差しの下でゆっくりと食事を楽しむことができた。
帰りは八丁坂ノ頭分岐をそのまま直進し避難小屋を通って戻るつもりでいたが、避難小屋へは釜立沢林道へ下る分岐の先にあり、一旦分岐を行き過ぎてから戻って釜立沢林道に下ることになった。
八丁坂ノ頭分岐から避難小屋に向かう道はかなり下っていて少し心配になるほどだが、左手に見える尾根もどんどん下がっていて、尾根と登山道の高さが同じくらいになったところに釜立沢林道へ下る道と黍殻山に向かう道の分岐があった。
黍殻山に向かって少し進むと、右手に開けるベンチが散在する広い草原の隅に避難小屋があった。
まだ建て替えられたばかりの避難小屋の中はきれいでとても清潔そうだったが、外にあるトイレは、、、ちょっと使いたいとは思えない状況で、アブが中を飛び回ったりもしていた。
避難小屋を確認し終え分岐に戻り、釜立沢林道に向かって下る。
分岐から林道までの所要時間は八丁坂ノ頭から林道までよりも短く、それだけに急坂で殊に沢筋近くは昨年の台風の影響かかなり荒れていて足元が悪いところもあった。
蛭ヶ岳の山頂から、すっかりご無沙汰している神之川の檜皮橋が見えたこともあり、もしやと淡い期待を込めて帰りに神之川林道が今どこまでいけるか車で入ってみたが、残念ながら今年に2月に行けた場所の遥か手前の道路上に「歩行者も含め全面通行止め」という厳しい表現の看板が立てられていたので、そこから引き返してきた。
神之川林道から入山できるようになるまでには、まだしばらく時間がかかりそうだ。
コース情報
駐車スペース7:08~7:20八丁坂ノ頭登山口~8:45八丁坂ノ頭~9:17姫次~9:30原小屋平~9:40地蔵平~10:37蛭ヶ岳11:00~11:46地蔵平~12:03原小屋平~12:20姫次13:02~13:20八丁坂ノ頭~13:35黍殻避難小屋13:40~14:47駐車スペース