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三浦半島(ほぼ)横断 塚山公園から三浦半島最高峰大楠山

2019年11月3日 日程:日帰り 人数:単独 形態:縦走 交通手段:電車とバス  

そーだソータ(SOTA)をしよう

久しぶりに何も予定がない週末というのに、行きたいと思っている北丹沢・道志方面は丹沢15号・19号の影響で交通状況はあまり芳しくないうえ、天気予報では昼前後から雨が降るというのでどこへ行こうか考えあぐねていたが、近場の三浦半島最高峰となる大楠山がSOTAリストに載っているらしいので行ってみることにした。

SOTA(Summits On The Air)とは、アマチュア無線、およびSWLのアワードプログラムで、アマチュア無線局が山岳移動を行うことによって得点をゲットしたり、山岳移動している局と交信をして得点をゲットして、アワードを得る世界的なプログラム(SOTA公式ページより)で、アマチュア無線のSOTAも免許さえあれば誰でも参加できるそうだ。

無線機を買ってアマチュア無線局を開局してから2ヶ月、まだ1度も電波を出したことがなく、自宅近くで電波をワッチしても聞こえてくるのはほとんど顔見知り同士と思われるおしゃべりのいわゆるラグチューというフランクな会話か、休日を中心に行われているコンテストの淀みなく流れるようなCQばかりで、初心者が出せる普通のCQのヒントになるようなやり取りは一向に聞こえてこなくて、とても電波を出せる気にならずひと月過ごしてきた。

そこで、電波状況が良さそうな山の上でいろいろな交信をワッチし、慣れたらSOTAに参加してみようかと思い大楠山に向かった。

出発は京急線安針塚駅から

大楠山へのアプローチは、葉山側から登る大楠芦名口コースと前田橋コース、横須賀側から登る塚山・阿部倉コースと衣笠コースがあり、前者が60~70分、後者が140~150分の所要時間がかかるので、行きは京急安針塚駅で下車して最長コースの塚山・阿部倉コースで登り、到着した時刻と天候次第で帰り道を選ぶことにした。

大楠山ハイキングコース

安針塚駅から塚山公園

安針塚駅で京急を降り、駅に隣接したスーパーで食料を仕入れて塚山公園に向かう。

駅の階段を下りガードをくぐると、公衆トイレがあった。

しばらく住宅街を歩き、右手に変電所を見ながら左の坂を上り丘の上の団地の中を通り抜けると下に自動車専用道路が通っているので見下ろすと、横浜横須賀道路の横須賀インターと横須賀中央をつなぐ本町山中有料道路の料金所すぐ下に見え、更にその向こうには海も見える。

有料道路をまたぐ橋を渡り右手に登っていくとやがて塚山公園の敷地に入るが、入口には先日の台風15号で受けた被害を修復する作業が園内で行われているとの断り書きの貼り紙があった。

今日の目的地である大楠山はまだまだずっと先にあり昼前後から雨が降り出すという天気予報も気になるが、とりあえず横須賀方面の景色が一望できる丘に足を運び見下ろすと、横須賀の軍港に入港している空母「ロナルド・レーガン」が見えた。

ブリッジに76と書かれている空母ロナルド・レーガン

この丘の北側からはおなじみの鷹取山もよく見えた。

鷹取山の展望台と岩稜部が見える

丘の上からの展望を楽しむ間もなく休憩所がある丘を後にし、見晴らし台と安針塚に立ち寄り大楠山を目指したが、天候が下り坂でもやっていてあいにく見晴らし台からの遠景は望めなかった。

三浦按針夫妻の墓地安針塚で手を合わせ塚山公園から出て有料道路沿いの道を歩くとやがて道路の下をくぐるトンネルの天井に不穏なものが見え、目を凝らすとあちこちにハチの巣があった。

有料道路をくぐるトンネルの天井はハチの巣だらけ(赤丸)

もうハチがいない空き家になっているけれど、三浦半島のハイキングコースではハチの被害が多いと聞くが、夏の暑い時期にはあまり来たくないと思った。

Googleの助けとGoogleの罠

川沿いの小道から上がって、横須賀インターから池上へ向かう通りを歩きながらGoogle Mapを見ると、池上隧道の手前を右に入った方が時間が短縮できると表示されたのでそれに従い住宅地を通り抜けるとやがて車で通り慣れた池上十字路から葉山へ続く車道にぶつかり、道路沿いのくるまやラーメンから6~7人の中高年男性グループが出て来るのが見えた。

くるまやラーメンのすぐ先にある大楠山登山口と書かれた信号を右に入ったが、この登山口から大楠山に隣接するゴルフ場に着くまでたっぷり30分かかった。

登山口信号から先も時々Google Mapを確認し、“こっちの方が近いよ”というお勧めに従って葉山国際カンツリー倶楽部までやって来て、表示に従いゴルフ場のフェンスを左手にしてフェンス沿いにいくと行く手が鉄の扉に閉ざされていた。

どうやらGoogle Mapはゴルフコース内の通路を道と判断していたようだが、この扉を越えて入るわけには行かないので引き返すと、さっきラーメン屋の前で見かけたグループが向こうからやって来たのでこの先は通行できないと伝えたが、どうやら彼らもGoogle Mapに誘われてやって来たらしく大騒ぎしながら私と一緒に引き返すことになった。

台風の影響はこのゴルフ場にもあったようで、フェンスがこんな風になっている下をかがんで通った。

やはり住宅地に近いとはいえハイキングで使うなら地形図の方が信用できると思い、Google Mapを見るのは止めていつも通りジオグラフィカを参照することにして、さっそく気になった踏み跡を見つけマーカーを付けるとこの通りやはり信頼度が違う!

大楠山に到着

ゴルフ場のフェンス沿いに進み、フェンスのトンネルを通り、230段の階段を上って着いた大楠山の山頂は想像していたよりもコンパクトだった。

お土産のバッチやカップ麺を売っていると聞いていた山頂の売店は締まっていて、展望台に上る入口に南京錠がかけられていた。

売店はお休みで展望台もクローズ

登れても無線は禁止!

この売店を当てにしないで駅のスーパーで買ってきてよかったと思いながら、ポットのお湯を注いでカップラーメンの昼食を摂った。

SOTAデビューならず

展望台での無線使用は禁止されていても、この標高だとベンチに座っていても電波の入りが良く、144MHZも430MHZもダイヤルを少し動かすだけで次々と入感し、普段ほとんど聞くことができないCQもあちらこちらで聞こえたが、あまり広くない山頂で他の人の迷惑にならないようボリュームを絞ってワッチする。

しばらく聞いているうちにCQの出し方や受け方がなんとなくわかって来たので、いよいよ初送信してみようとメモ帳を取り出し、ペンを取ろうとしたところでペンを忘れてきてしまったことに気づき、これでは交信した相手のコールサインも何も記録できないので断念、空模様も怪しくなってきたので早々に下山することにする。

レーダー雨量観測所

雨が降らないうちに最短距離の葉山側に下山することにして山頂から下っていくと、先端に気象レーダーのドームのようなものがついている灯台のような形をしたコンクリート製の建物があり、入口に「国土交通省大楠山レーダー雨量観測所」と書かれていた。

その隣には同じくコンクリート製の展望台のような建物があり、こちらは入り口にハチ注意という貼り紙があったが立ち入り禁止ではなく、階段の登り口には親切にも「ハチ・アブバズーカ」というハチ退治スプレーまで置いてあったので登ってみたが、晴れていれば相模湾の青い海原を見渡すことでできるのだろうと思った。

前田橋に下山

展望台からの眺望を確かめた後は、前田橋のバス停に向けて下山すること約1時間。

下っているうちに川の流れが聞こえたかと思うと間もなく住宅の屋根が見え舗装道路が現れるが、道路の手前を左に折れてせせらぎ沿いの遊歩道があるので、そちらを歩く。

遊歩道といっても川の中に置かれた飛び石伝いに渡ったり、川面近くの桟道を歩いたりとなかなか趣のある散策が楽しめる。

車道が通る橋の手前の階段を上がると2~3分ほどで前田橋のバス停に着いた。

 

コース情報

安針塚駅10:54~安針塚11:29~大楠山登山口12:07~12:54大楠山13:46~13:54大楠山レーダー雨量観測所13:58~前田橋バス停

MAP

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