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滝谷ドーム中央稜(北穂高岳)

2019年8月3日 天気:晴天 人数:7名(パーティー構成3・2・2)

3年越しの滝谷ドーム中央稜

滝谷ドーム登攀は昨年・一昨年と雨に祟られ断念していたが、CLが組んだ梅雨明け十日の日程が的中して晴天の朝を迎えた今年は3度目の正直になりそうだ。

3日朝に上高地入りして涸沢から登り宿泊した北穂高小屋を出て取り付きに向かう途中北穂高岳山頂から見下した滝谷ドームからは「鳥も通わない」とか「岩の墓場」という形容が似つかわしい迫力を感じた。

荷物をデポしてから取り付きへ

昨日登ってきた南稜へ向かい分岐を奥穂方向に進み、登山道を外れドームの頭に上がる途中に荷物をデポしてクライミング装備を身に着けロープとサブザックを持って再び登山道に戻り、登山道がドームを西側に回り込みクサリ場を下ったところで道を外れ取り付きへと向かう。

登山道からドーム取り付きに向かう

浮石を落とさないように気を付けながらドームを巻くように斜面を下り、懸垂下降してから登り返したところにドーム中央稜の取り付きがあり、取り付きまでたどり着くのが第一の核心とさえ言われているが、下っていくと懸垂地点の目印のピナクルで先行グループが順番待ちをしていたので迷うことなく懸垂地点に着いた。

懸垂下降点目印のピナクルには先行グループがいた

懸垂下降してから登り返したところに取り付きがある

登攀開始

取り付きに着くと、先行グループ6名の前を1パーティー2名がすでに登っていて小一時間順番待ちをすることになった。

取り付きで先行グループが順番待ちをしていた

1ピッチ目

私たち7名は3・2・2の3パーティーに分かれ、私たち3人が先頭を登ることになった。

最初のピッチは出だしは優しいが上部がチムニーになっていて、奥に入ってしまうと身動きが取れなくなってしまうチムニーを抜けた先がチョックストーンで、若干被り気味になっている。

先行グループ6名の後発3人パーティーが全員離陸するのを待ち少し間を空けてリードのSさんが空荷で登り始めるが、アタックザックとしては少々大きめなザックを全員が背負っているせいかチムニーを越えるのに苦労しているらしく先行パーティーの動きが途中で止まってしまったので、途中のテラス状になっているところに立って待つ。

先行パーティーが進むのを待って登攀再開、その後私もフォローで行くと昨夜の雨のせいかチムニーの中は濡れていて、足を突っ張ってもフリクションが効くのか不安な感じだった。

チムニーの奥に入り込んでしまう原因の一つにチムニー内にあるピンが挙げられていて、ここにヌンチャクをかけるとフォローが回収のためチムニー奥に入らざるを得なくなってしまうというのだが、私がリードで登ったらやはりこのピンを使わずにいられないと思ったが、後続パーティーのIさんがリードで登ってくるのを上から見ているとうまいことチムニーに入らずに登ってきていた。

Iさんはチムニーに入らず外側を登ってきた

2ピッチ目

Yさんリード、Sさん側のロープの流れが悪かったので私が2番手で登攀。1ピッチ目の終了点からの登りはじめて暫くはホールドもスタンスも豊富で登りやすかったが、上部のスラブ状になったところが細かく、自分にとっては全ピッチの中で一番苦手な感じだった。Sさんのロープの流れが悪かったのは、ビレイ点近くで岩の側面にあるピンにとったランニングのせい?長ヌンをかけていれば良かったのかも?

2P目上部

4ピッチ目

3ピッチ目は2ピッチ目終了点から次の取り付きまでロープを持って歩くだけ、先行パーティーは2ピッチ目終了点から見た真正面を登っていたが、その壁の向かって左側に直角に位置するのが本来の4ピッチ目だそうで、今回は私がリードすることになった。

真正面が偽4ピッチ目私(左側の赤丸)が登っているのが本来の4ピッチ目だそうな

ここは凹角を登って右のチムニーを抜けるのが本来のルートらしいが、途中で左に連打してあるピンに導かれ頂上の岩の左に出てしまい、一旦下に降りて登り返して右チムニーから登ったがそのまま左から登ってしまう人もいるらしい。(ロープの流れはとても悪くなるそうだ)

今見てみると、左から入って上方で右上すればよかったような気もする

5ピッチ目

最終ピッチは再びSさんがリード。Sさんが登り始めた先で先行パーティーが苦戦しているので、足場の良いところでしばし待機。

最終ピッチの終盤は手が少ないのにピンがこれでもかと連打してあり、まるでA0の誘惑にどれだけ耐えられるか試されているようで、私はすぐに降参してA0天国に手を伸ばしてしまった。

目標完了!

全員が登攀を終え、朝荷物を置いて装備を身に着けたドームの頭直下のデポ地へと向かう。

デポ地へ戻るルートも岩の墓場だけあって浮石がゴロゴロしていて、不用意に足を乗せると落石を引き起こしたり、自分が転落の憂き目に遭いかねないので慎重に進み、装備を解除して昼食を摂った。

慎重に足を運んでデポ地へ戻る

3年越しの滝谷ドーム登攀が叶った余韻を味わいながら昼食を摂り休憩をしてから、今夜の宿泊地穂高岳山荘へと向かう。

夕食前のビールが待ち遠しい。

 

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